「姿勢が悪いから肩が凝るんですよ。なので猫背にならないなど正しい姿勢を意識して生活しましょう」
みたいな事を耳にするかと思います。
・デスクワークで前かがみになる
・下向きでスマートフォンばかり見ている
などなど。
これが首肩こりの最初のキッカケかもしれません。
その場合でしたら、姿勢に気を付ける、15分おきに立ち上がって背伸びするなどで対処できるかもしれません。また、揉みほぐしで対応出来るかもしれません。
ですが、ここでは上記では対応が難しい慢性化した状態のお話をします。
(あくまでも遠絡療法での一例ですので、この考え方が唯一の方法、正解だとは思っていませんので参考程度にお読みください)
この場合、遠絡療法では延髄から出ている脳神経の機能低下を疑います。
特に首~肩~背中を通る神経(副神経)の流れが悪くなっていると考えます。この神経の流れが悪いと、その神経が通っている部分の血流が悪くなります。その結果、その部分の筋肉にコリが生じてくると考えます。
温めたり、揉んだりしてほぐせば、一時的に軟らかくなり、その部分の血流も改善し楽になりますが、すぐに元に戻りやすいです。
それは、血流が悪くなる原因部分にアプローチできていないからです。
結局ほぐれても、神経の流れが悪いことでまた血流が低下してコリができる。この繰り返しです。
よって、遠絡療法では副神経が出ている元の部分、延髄の炎症圧迫症状と考え、延髄にアプローチします。さらに、この炎症というのは延髄の下にある首の1番上の骨(アトラス)が根本原因、つまりアトラスの炎症が延髄に波及したと考えるので、治療部分はアトラス~延髄となります。
「あれ、そもそもアトラスが炎症する原因は何?」
これはいろいろな原因があり、また別のところで書きますが最初に触れた姿勢が根源であることも多いです。姿勢不良でアトラスに負荷がかかり延髄に波及する。そして、単に姿勢を正すなどの対処法では対応しきれない状態になっている方は、アトラス~延髄の治療が必要と考えます。
おそらく、ここまでくると延髄から出ているほかの脳神経の働きにも問題が出ていることが多いので、ほかの内科的な症状も出ている可能性が高いです。
ひとつ重要なキーワードをあげると、延髄からは「迷走神経」が出ています。これは自律神経系です。これも乱れやすいです。ということは自律神経失調症につながる可能性が高まります。これもまた別の機会に書こうと思います。
よって、凝りに注目するのではなく、そこの筋肉に関連する神経の大元をみて治療します。
その上で、日常的な姿勢不良は自分で意識して生活してもらいます。
最後に遠絡療法で使う「炎症」は脳のCTを撮らなきゃなど、実際、病院で検査する内容ではありません。勿論何か怪しい症状があれば積極的に検査を受けてください。それでも問題がなければ今回の「炎症」を疑ってみてください。
②へ続く